鮟鱇

昨日の晩は、お客様のおこぼれ…アンコウでアンコウ鍋とアン肝料理。
アンコウ鍋は、醤油仕立て、味噌仕立てと楽しめます。そして、アン肝を鍋に溶いてコクを出す、ドブ仕立てもあります。
それでも我が家では、フグのように水炊きで頂きました。西のフグ、東のアンコウとまで云われているのですから、フグ料理の真似事も良いのではないでしょうか。
昆布出汁で、水炊きしてポン酢にネギ、モミジおろし(大根おろしにレッドペッパーを混ぜたもの)で食べました。
幸いにも、私以外は皆が身が好きなようなので、私だけが皮、エラ、尾ひれなどの部分を食べました。
鱈と同様で身の方は私は得意ではありませんので好都合という訳です。
アン肝は、共和えと云って、肝と胃袋の千切りを和えた料理です。白髪ネギを水にさらして、一緒に食べると本当に仕合せを感じますよ!
いくらも余らなかったので、ほんの少しでしたから、もっと食べたいと、お腹が怒っていました(笑)
しかしながら、アンコウは非常にグロテスクな生物です。口は大きく裂けていて、細かい歯が周りに沢山生えていますし、眼は上の方を睨んでいるような感じです。
よほど大きいアンコウは、口から大量の水を飲ませて吊し切りにしますが、10キロにも満たないそれは大きなまな板があれば、左手に軍手一丁があれば容易にさばく事ができます。
グロテスクと言う事で、諺の中にもあまり良い意味での比喩表現が使われていないようです。
アンコウの餌待ち→「口をポカンと開けてボーッとしていること」いかにも働き者ではないという意味なのでしょう。
アンコウが粕に酔ったよう→「頭や顔が大きくて赤ら顔の人をあざける言葉」なぜ酒でなく粕なんでしょうかね?
アンコウ武者→「口では偉そうな事を言うが、本当は臆病者で見掛け倒しの人のこと」            うん!いる、いる(笑)
アンコウの待ち食い→「海底でじっと獲物を待ち伏せして目に前に来たところをぱくりと食べることから、働かずしてちゃっかりご馳走にありつく事」努力せずに儲けるとう意味合いもあるのではないでしょうかね。
アンコ型もアンコウが詰まってできた言葉だそうです。「力士でお腹の突き出たタイプ」をそう呼んでいますね。
アンコウの餌待ちに似た感じで、「アンコウが夕立を待つ」というのも有るようです。