昨日のラーメン

山伏管内のこちらのお店にシャッターしました。

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ここを昔からガン見している方はお分かりだと思いますが、
ここは叔父の経営で叔母が切り盛りしている食堂であります。

叔父は私のお袋の弟にあたります。

さて、こちらのお店が開店してから17年が経とうとしています。

元々、農業と馬喰をやっていましたが、色々な事情が相俟って馬喰を
辞めて食堂を開業する事になったのです。

今だから言えますが、何の計画性も準備もほとんど無く
開業しましたorz

計画性が無いと言うのは、事の始まりが叔父から私への電話です。

「あづし、おらいで今度食堂やっがらラーメンつぐるな教えでくれっちゃ」(核爆)

勿論、その頃私のところは開業もしていませんでしたが、
日頃からラーメンを作っていたので適当に試作する事にしました。

試作一回目は、ゲンコツ、アバラ、鶏ガラでスープを取り、
魚介系はイワシの焼き干し、鯵煮干し、鰹節、昆布、干し椎茸で出汁を取り、合わせました。

叔父は「あんまりうまぐねの」と言います(核爆)

話を聞いてみると、イワシと鶏が嫌いなのだとかorz
それから、干し椎茸の風味もやや強かったとの感想でした(苦笑)

二回目は、鶏を皆無にして、イワシの焼き干しも抜き、
他の素材を多めにして作りました。

叔父は「うめ、これでいい!」と二回目のその味で開業したのです(超核爆)

その他、野菜類や隠し味などの素材は使用しましたが、試作二回目で
OKの出たラーメンなのです(爆)

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叔父は経営者ですが調理には携わらず、全て叔母任せです。
叔母もそれ以前までは褒められる様な料理を作る人ではありませんでした(爆)

食卓の味は全て叔父の嗜好です。

昔、叔父の自宅(お袋の実家)で酒盛りをしていた時に、
叔母が座敷と台所を三往復したのを鮮明に記憶しています(爆)

と言うのは、天然舞茸を山から採って来て舞茸ご飯の具を煮ていました。

その汁を叔母が叔父に持って来て、味見をして貰うのでした。

叔母が「どげだ?」叔父が「もっとしょっぱぐ」の連続を三回です(爆)

台所と座敷を三往復ですよ!私なら台所だけに、勝手にしろと言いますね(爆)

そして、濃い味付けで完成した舞茸ご飯はかなり黒ずんだ体裁の悪い
物に仕上がりました(爆)
叔父は「バガ野郎まだ!」と叔母に言います(核爆)

叔父にしてみれば、塩で味を調整していると思ったのでしょうが
叔母は濃い口醤油で調整していました(核爆)

天然舞茸は特に色が出易いので、塩か薄口醤油で調整しないと
体裁が悪くなり美味しそうに見えなくなるのです。

叔母にとっては、汁の色をみてどんな仕上がりになるかとか
天然舞茸を把握していなかったのもあると思います。

そんなイージーミスをする叔母が食堂開業とは
甥の私にとっても「おい、おい、大丈夫か?」非常に不安だったのです(爆)

「あづし君、慣れるまで手つだってくれの!」と叔母に頼まれ、
17年前の某月某日の水曜日に開店したのです。

初日は私が全て作り、叔母は丼を運ぶだけ(爆)
2日目も叔母は作ろうとしませんでした(核爆)

私はこの週の土、日、超ウルトラ多忙であったのです。
70名の宿泊のお客様がいた時でありました。

最後の金曜日に叔母に作らせました。

まともに湯切りもできません(爆)

「もっと切らないと駄目だ!」と指摘して、強くテボを振ろうと
すると、数本の麺が飛び出す始末(核爆)

いかりや長介だったら、「だめだこりゃ」ですよ(爆)

開店後最初の土、日ですから、お客さんは更に来る事が予想されます。
叔母は「明日も来てぐれの!」と言いますが、私もどうする事もできませんでした。

しかし、親父が「助けでやれ」と言ったので、もう一日と言う事で最後の土曜日になりました。因みに、もう一つの土曜日ではありません(爆)

そんな即脱線してもおかしくないこちらの食堂の
船出でしたが、17年も経ったとは私も感慨深いものがあります。

っうかここが脱線か?(核自爆)

さて、メニューは当事と変わりません。

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餃子も無いのにラー油です。開店当初は置いてはいませんでしたが、
常連さんの要望でありましょうか?(謎)

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着丼です。スープも多め、ネギも多めで良いですね!

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麺は開店当初から変わらず、Mt.マウス製麺さんの麺です。
力強い素晴らしい麺だと思います。以前は熟成させてから提供
させていましたが、今は配達後すぐに提供しているものなのか?
小麦粉の風味の良さ、新しさを感じる麺でした。

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スープの温度も熱くOKです。やはり、イワシの煮干しの風味はまるでしませんし、鶏も使用していないとの事。

この日のスープはどこからか貝類の出汁が微かに感じられました。

アサリorハマグリでしょうか?

これまで数度食べていますが、この日の物が一番美味しく頂きました。

17年間で少しずつ味を変化させて、この日のラーメンになったのでしょう。

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そんな叔父の経営する叔母のラーメンですが、叔母の体力の限界で
もうじき閉店するとの事を、年明けに聞いていました。

本当は昨年の暮れいっぱいでたたむつもりでいたそうですが、
最後の気力で頑張っているみたいですよ。

叔父夫婦には2人のドーターがいます、勿論私のファーストカズンにあたるのですが、エルディストは親方日の丸(爆)の職業ですから超安定している訳でありますしセカンドも天下の我等の荘内Bに勤めていますので辞めて跡を継ぐと言うのは中々大変でありましょう(笑)

そんな事ではありますが、幸いにも全くの他人であるそうですが、
店舗を借りたいと言う人が見付かったそうです。

食堂なのか?蕎麦うどん屋?をやるのかの詳細等はまだ全く分からないとの事です。

山伏街道を通った際は、残り少ないと思われるこちらのお店に
是非とも立ち寄っていただきたいと思います。

叔母さん、これまで大変お疲れ様でした。

もう少し、頑張って下さい!