シドケ

従業員に頼まれシドケを採りに行った。
従業員の親戚に送るのだとか…。いつもその親戚の方から色々頂戴しているので、一級品のシドケを探した。
とは言ってもそんな山奥ではなく、S瀬~N山までの沢を上がって行ったところである。
シドケは学名「モミジガサ」である。なるほど、モミジの葉に似た笠の様である。それからとても面白い通称がある。
なんとT臣秀吉と呼んでる地方があるそうだ。理由はこうだ。
湿地帯の木の下に育つ事から、「木の下」と言う名前が生まれ、秀吉の青年時代の「木下藤吉郎」キノシタトウキチロウと言う愛称が生まれたのに輪を掛けて洒落たのだろう。
私は何して食べても、嫌いな山菜の一つである。野菜のツルムラサキも苦手だがシドケも一生食べなくていい山菜である。普段もよく見つけるが、決して採って持ち帰ることはない。
帰り道に馬鹿太いジョンナの群生もあったので採ってみた。食べたが、やはりやや癖がありお世辞にも旨い山菜とは言えない。
暫く水にでもさらすと、苦味は抜けるかもしれない。学名「ヤマブキショウマ」である。似た山菜で鶏の足みたいな形の山菜もあるが、こちらは「トリアシショウマ」という。
採って食べて旨いと言う話はあまり聞かない。