ケンコの話

地元の『ビッグウォーターフォールフレッシュフィッシュショップ』の移動販売が来て、
イガイを置いて行きました。

中&小サイズ合わせて5個でしたが、「安いよ!800円で良いよ!」と一方的に値段を決めておいて行きました(爆)

バラバラサイズ6個、800円でした。

ここの社長の得意技と言うか殺し文句なのですが、すぐにお隣村の由良漁港の市場と比較する癖があります(笑)

因みに、この主は、フットワークが軽く越後の寝屋漁港まで仕入れに行っているのです。

まずは由良と比較して立て板に水の様に、お店で喰ったらいくらになると付け加えて、最後には東京の銀座で喰ったらいくらになると思う?と打診して来ます(核爆)

そんな事ですが、それこそ今が旬の「西貝」も1000円分買わされました(爆)

さて、まずはイガイ。漢字で書くと『貽貝』です。
いきなりですが、女性器に似た貝という意味合いで「ニタリガイ」とも言われています。
地元(庄内)呼称は「イゲ」「エゲ」です。市内のスーパーでは、余りにも似ていて、思わず笑ってしまう事から「笑」と言う字を当てた「笑貝」で売られている程です。
水深約5メートル~30メートルの岩礁に付着しています。
最初は極々浅瀬に付着していますが、自らで毛(核爆)もとい、足糸を切って棲み良い水深に移動します。意外でしょ?(爆)

更には、稚貝時はほとんどが雄で身は白っぽい色をしています。
大きくなるに連れて、オレンジ色に変色して行きます。
オレンジ色の身は雌です。何と性転換をする貝なのです。
本当に意外でしょ?(爆)

水深30メートルに付着する様な殻の大きさが30cmを超える様な特大物もありますが、殻ほど身は大きくはないので1k単価で買うのは余りにも危険。

魚で言えば、クロダイ(チヌ)も同じで生まれた時は雄。
事ほど左様で、地元ではシノコダイですが、稚魚の事を「チンチン」呼称する地域がある程です。
人間の男性でもチヌまで一度は女性になってみたいと願望を持っている人は少なくないでしょうか(何の話や爆)

さて、イガイはバター焼きです。普通に醤油焼きも最高ですよ!
味噌汁も最高に良い出汁が出ます。
出汁が出過ぎる為に、味噌は微量で味がととのいます。
ムラサキイガイ(ムール貝)と違って、身が非常に美味しいので、ボイルしての寿司のタネとしても意外に美味しいのです(しつこい爆)

あとは、価格が高杉晋作なので、イガイ飯も旨いのですが中々…(苦笑)

白米に2割程度のもち米を混ぜて、イガイ出汁に味付けをして炊きます。
炊き上がったら、予め出汁で煮ておいた身と他の具材を混ぜ合わせ完成。

身が縮み易いので、火が通ったら予め取り出しておくのがコツです。具は糸こんにゃくとかしらたきくらいでしょうかね?海の物に山の物も加える事に違和感が無い方は、好きなキノコを入れて良いかもしれません。

貝についての話でしたが、こんな講釈、やった甲斐があったのかい?(爆)

まずは調理。煮立った鍋に貝を投入。

ほんの数秒ほどで、氷水に投げ入れます。

まあ、魚の霜降りと同じ工程。


さて、一応診断してみましょうか!

雌が3個、雄が2個、雄から雌に性転換の途中が1個と言ったところでしょうか!(爆)

「おかん」にはオレンジ色した美味しい3個を焼きました。

↓は私の分です。

原価800円ですから、ギリギリですが、これをお店で食べたらいくらになるのだろうと考えると外食では手がでない代物になってしまいましたね!(苦笑)

そして、次に西貝、正式名は『イボニシ』と言います。
食べ始めると、枝豆やカッパえびせんどころでは無い程止められません!(爆)
大きめの物は酒蒸し、面倒ならば塩茹でもかなり美味、小さめの物は味噌汁がお勧めです。
沸騰後、2,3分で火が通りますので短時間で調理ができるのも有難いです。
肝の苦味が何とも言えず美味しい訳であります

アワビでもサザエにしても海藻を食べますが、この西貝は肉食で貝を食べます。意外でしょ?いえ、西貝です(爆)

牡蠣、アサリを好んで食べると云われているようですが、地元の日本海で
観察したところ、イガイ、フジツボ等を食べている事が分かりました。

さて、イガイと言っても、既出の「イガイ」では無く、ムラサキイガイの方です。
イガイは在来種でムラサキイガイは外来種です。

何処から来たのかご苦労さんねと言う事でタイムガイコッツが生み出したものか?(爆)
何処から来たのかは分かりませんが、外国船の船底に付着した物が港の岸壁に付着して広がったものと思われます。

西貝は、このムラサキイガイを好物としています。
まあ、ムラサキイガイの天敵が西貝と言う事になりますね!
ムラサキイガイは、イガイと比べても味はかなり落ちます。

出汁は多少出ますが、身の味は数段落ちます。
地元の西貝は、在来種には手を出さずに外来種を食べる様に配慮している頭の良い貝なのかもしれません(核爆)

地元の海では、西貝がムラサキイガイを食べるのは歓迎、イガイの稚貝を食べるのは「淫行」になるとかならないとか?(核爆)

まあ、冗談はさておき他の地域では、肉食で他の貝を食べてしまう為、一部の漁師には嫌われているそうです。

市場には出ますが、広く流通はせずに地元で消費されているようです。
余りにも美味なので、あまり噛まずに食べがちになると思います。
自ずと消化が悪くなり、余り多く食すると、下痢クーパーになるので食べ過ぎには注意です(爆)しょうか!そう言う事だったのか?(爆)

さて、私は酒蒸しにしました。

「おかん」には、普通に味噌汁です。

イガイや西貝を食べると、夏真っ盛りって感じになります。

それでも近年とても高級貝になっているので、夏中、1度か2度食べる事ができる程度です。

この日だって、二人で1800円ですからね!あと、300円の鯛のカマを2つ、野菜サラダも含めれば、二人で食費が2500円も掛かっているのです。

そして、イガイや西貝どころか、ロックオイスターの価格が超箆棒の今季らしいです。

一番小さい型、昔ならば「はじき」レベルの物が、1個1000円近い価格に高騰していると聞きます。

お盆前の最後の市場では、いくらの値が付くものか?
大型の物だと、1個3000円は軽く超えて来るものか?(憶測)

旅館、ホテル、飲食店は本当に頭が痛いでしょうね!この書き入れ時に(爆)

そんな事で、安くて美味しい貝、今夏は『サザエ』です。
サザエがお勧め!私もスーパーからですが、今夏は2度ほど買って食べましたよ!

もし暇があった時は記事にするかもしれません(笑)

鳥を取りに行った続きその子さんの記事も書かないといけませんからね!(笑)