三瀬のS木征生氏とI塚久美子氏両家の間の通路を久八(ちょうはち)小路ということは
地元の人でわからない人はまずいないでしょう。
実は海にも同じ呼称の小路があるのです。
ルーツはどちらも神事に関係があります。
陸の方は勿論気比神社に関係しています。神事の村周りには、神社を出発すると真っ直ぐにこの小路にを練り歩きます。
海の方は八乎止女神社の祭りの日に、必ずこの小路を通ります。時化の場合は中止になりますが…。
立岩付近の岩(写真右)と八幡島の間の極々狭い海峡です。
さて、久美子氏の祖父までは三瀬きっての漁師で網元でした。
昔、海上からやって来た船に気比神社の案内を頼まれ、たまたまこの海峡を通ったと言います。
そして、自宅で酒や肴を振る舞い気比神社への近道を教えてやったのだと言います。
そんなことから、村廻りの神事にはこの何れの小路も通ると言う風習になったといいますが、それ以上の詳細は分かっていないようです。
直接、久美子氏にも尋ねてみましたが、祖父が漁師をしていまだに道具が残っているということしかお聞きできませんでした。
更には、三瀬の住民が全て呼んでいる「ちょうはち」という屋号も
本来は「きゅうはち」で訛ったのだとかいうお話でした。