この日はお江戸庵(木村商店)さんに伺いました。
11時を1,2分過ぎてしまいました。
私が車を店舗向かいの駐車場に進入した時に、先着氏が横断歩道を渡り入店して行きました。
私がすぐに下車して横断歩道を渡り入店すると、既に親子鍋にカツが入っていました(核速爆)
間違いなく常連さんでしょう!
カツ丼しかオーダーしない常連で、その車を店主の木村君が確認したからなのか?(笑)
或いは、その常連さんが入店するやいなや「カツ丼」とオーダーを伝えたものか?
何れにしても仕事が速い(流石)
私が「ざる大」と伝えると、蕎麦切を釜に投入し、カツ丼用の卵を溶いている音が聞こえて来ましたよ(凄;)
さて、ラーメンの平日早割が気の毒と言うのもあり、「ざる大」にしました。
更に寒くなり、熱い物を食べたいと言う時には、遠慮せずにオーダーする事もありますけど!
「ざる」には刻み海苔が振り掛けられ、掛けられないのが「もり」です。
30円の違いです。
蕎麦切りを食べる通と云われている人の中には海苔は邪道と言っている人もいるかもしれませんが、海苔好きには最高なのです。
海苔が振り掛かって、より美味しく感じる人も多くいるのです。
邪道でも何でもありません!
「邪道」と言う言葉で思い出しましたが、これから冬になると旬を迎える真鱈。「どんがら汁」なのだから身は入れない、入れるのは邪道、そして、薬味に長ネギを入れるのは邪道と言っている人にも何人か出くわした事がありますが、それは違うと思います。
どんがらよりも身が好きな人もいます。それこそどんがらは苦手だが身は大好きな人もいますから、その人にとっては、どんがら汁と言うよりも、鱈汁と言う認識なのでしょう!
ネギにしても然りです。旬になる寒入りには「寒鱈汁」呼称になりますが、その時に採れる天然の岩海苔(雪海苔)じゃないと駄目だと力説する人も少なくはないでしょう。
しかし、磯の風味が余りにも強く、逆に苦手な人もいると言う事なのです。
まあ、邪道と言う言葉自体がやや不適当でもあると思います。
個人的には、海苔は大好きです。
当然ピンキリありますが、普段でも余程酷い物でない限りは好んで食べています。
激安を購入して、かなり酷い物に当たる事もありますが、全然問題なく食べる事ができますよ。
それほど、海苔好きであると言う事なのです。
鱈に付いて、もう少し書きたい事がありますが、まずは食べてからです(爆)
それこそ、あっと言う間の提供(流石)
–
さて、まずは汁からか?(笑)
私は数え切れない程、こちらのお店で蕎麦切りを食べているので、わざわざはしませんが初訪のお店では必ずやりますよ!
どこのお店でも、出汁の塩分濃度は違って当然です。
濃い目の出汁に蕎麦切りを全て浸してしまい、「しょっぱい」では余りにも浅はかかなと思ってしまいます。「最後は薄くて美味しく無かった」もいただけないお話であります。
出汁の濃さを確認するのは、どのくらいの蕎麦切りを浸けるかを判断する為です。
指を浸す訳にも行かないでしょうから、箸に浸して舐めてみるとか?(爆)
まあ、そんな事をするのも人前では嫌だと言う人もいると思いますので、一度に沢山入れ過ぎると言う事だけはしない様に注意すれば良いのではないかと思います。
こちらのお店では、どのくらい浸しているものか?
それこそ適当に調整しています。最初は三分の一くらいを浸し、徐々に多めに浸し、薄く感じて来たら返しを足して、再度三分の一くらいを浸すみたいな感じですかね!
この日も非常に美味しく頂きました。
私は、ワサビはタレに溶かします。直接蕎麦切りに付けるのが良いと力説する人もいますが、私は溶かして食べた方が美味しいと思うからそうしています。
まあ、ワサビの類でも違って来るでしょうが、詳細を今日は割愛します。
逆に唐辛子はタレには入れずに、蕎麦切りに直接振って食べています。
さて、器械の切れ刃出汁では無く、手切り(包丁)なのが良いです。
わざとなのか?或いは、弘法も筆の誤りなのか?
蕎麦切りの太さがじゃっかんですが違うところがあるのです。
これが最高に堪らない訳ですよ!同じ茹で時間ですから、普通のところと硬いところが生じる訳ですからね!
私は神の舌ではありませんので、口の中でその違いは判りませんが、同じ番数の切れ刃で出された蕎麦切りとは、自ずと違った食感になっているのではないかと思うのです。
他と違う事は良い事だ!と言う事なのですよ!
中華麺にしても同じ事が言えると思います。
例えば、私のところの切れ刃は16番を使用しています。
まあ、14番でも18番でも良いのですが、異なる切れ刃で出して合わせると、
意外にも面白い食感の麺になる筈ですよ!
例えば、16番の麺120g、18番の麺120gを合わせ240gで茹でる。
茹で時間は16番に合わせれば、18番の麺は微妙に軟らかくなります。
逆に18番に麺に合わせた茹で時間にすれば16番の麺は、それこそじゃっかんですが硬くなる訳です。
面白いと思いませんか?
まあ、ここまでやると変態レベルになると思いますけど(爆)
川井商店の製麺師舞妓氏が、ここを読まない事を望みます(核爆)
いやぁ~、なにわともあれ美味しかったですよ!!!
ここで、途中で触れた鱈汁(どんがら)に付いてですが、色々なやり方があります。
まずは昔の漁師が作る「どんがら汁」は、一匹のままの鱈を真水で洗い流したら、二度と洗わないと言う拘りがあると言います。
霜降り(湯引き)など言語道断、鱈の旨味が全て無くなってしまうとの事です(マジか!?)
因みに、この話は30年以上も昔になりますが、小堅(小波渡&堅苔沢)地区の郷土史研究家(文化財愛護人S氏)にお聞きしたお話であります。
まあ、鱈自体を獲る漁師の作り方、考えですので勿論強くは否定しませんけど(苦笑)
それでも、魚を捌いたら冷水で奇麗に洗い流すのがベターと考えますし、
小生の旅館時代は、その様にして来ました。
それこそ、魚汁、或いは煮付けの下処理で霜降りは、基本中の基本になっています。
ただ、鱈汁(どんがら)だけは例外で、霜降りはしないで調理していました。
本来霜降りは、主に血生臭さを取る為にします。
血生臭さと鱈の風味は、それこそ紙一重なのでしょうかね?(謎疑)
地元の飲食店経営者でも、基本にあくまでも忠実に、真鱈のどんがらにも霜降りの下処理をしているお店もあります。
私は良い事だと思います。料理に絶対これが正しいなどありませんからね!
他人と逆の事をする。それが受け入れらないのならば、廃業、倒産に繋がりますから自己満足にもなりませんが、実際に受け入れられているお店ですから、鱈のどんがらの霜降りは正解と言う事になります。
そして、一般と言うか小生の作り方ですが、沸騰してからアブラワタ(肝臓)を最初に入れます。
内臓の中で一番火が通り難いところなので!
その後、ドンガラを入れます。ここでタツ(白子)も一緒に入れてはNGです。
身も入れて鱈汁にする方も、ここで入れては絶対にNGです。
諺にもある様に、『鱈は馬の息でも煮える』
かなり大袈裟ではありますが、それだけ早く煮えると言う事なのです。
煮過ぎない内に早く食べなさいと言う意味もありますから、ドンガラと同時に入れてNGなのは合点ですよね!
まあ、個人的には鱈の身は、お汁に入れないで食べて欲しいです。
味噌漬け、味噌粕漬け、西京漬け等にして、焼いて食べると最高ですよ!
私は西京漬けが一番好きです。
真鱈どころか、鰆、銀鱈、秋鮭等にしても西京漬けが一番好きです(最強爆)
お汁に入れるくらいなら、シンプルに煮付けも良いと思います。
それでも、どうしてもお汁に身が入っていた方が良いと言う方は、身に一塩する事をお勧めします。
まあ、一塩するならば、湯豆腐にして入れたいですけどね?
どうしても、お汁には入れたくないのものか?(爆)
お汁に入れてしまえば、もう一品(逸品)ができないじゃないですか!!!(爆)
それから、鱈の諺に「鱈汁と雪道は後がよい」があります。
確かに雪道は後から歩くのが良いのは分かりますが、鱈汁が後の方が良いのがやや?いや、個人的にはかなりの馬場こういちではあります。
煮詰まる事によって、出汁が良く出ると言う事なのでしょうか?
味噌汁の煮詰まりはどうでしょうか?
私は出来立ての最初に盛った一杯が一番美味しいと思っていました。
身にしても然りですが、煮崩れしたら三文の値打もなくなると言っても過言ではありません。
タツ(白子)は殿に投入しますが、火が通って膨らんだところで盛るのが味的にも見栄えでもベストですから!やはり、個人的には後が良いとは思えませんよ(苦笑)
味付けは普通の味噌汁よりも、多少ですが薄めの味付けが良いと思います。
当然ですが、一流の板前さんでもその様な味付けをしますし、私みたいな板の後ろレベルでも、鱈のどんがら汁は比較的薄い味付けをします。
普通の味噌汁よりも、汁量が多いのもありますから、最初の一口から旨いでは、最後には、ややしょっぱく感じ飽きて来ると思うのです。
それと同時に鱈自体の出汁(旨味)が味噌風味に負けてしまわない様にと言うのは当然の事でありましょう。
そんな事ですが、この真鱈の「どんがら汁」は郷土料理の代表格。
そもそもの始まりは、漁師が最初に作ったのではと思われます。
漁師が鮮度の良い魚を豪快に料理する姿から、味付けもはっきりした味、
っうよりも濃い味付けと思われるところかもしれませんが、実際は素材の風味を生かす為に優しい味付けが、振り出しだったと分析します。
もしかしたら、漁中の海上では汐を相当に舐めている分、逆に薄味嗜好になったのかもしれません(憶測)
現在でもやや薄味で出すのは、そう言った流れがあったからなのかもしれません。
昭和時代には、雄よりも雌の方が高かったのですよ!
大逆転したのが平成時代に突入してからなのです。
鶴岡銀座商店街で「日本海寒鱈祭り」を開催したのが要因の一つでありましょう。
現在では、真鱈は高級魚。特に雄、白子(菊綿)は高級食材になってしまいました。余りにも高騰して腹がタツ(爆)
天然うなぎとかなら分かりますが、鱈の価格がうなぎ登りですからね(爆)
昔は安かった。そして、嘘の様な本当の話ですが、昭和時代までは雄よりも雌の方が高かったのです。
まあ、鮭もイクラを考えると雌が断然高いですから分かると思います。
余りにも高級になり本当に旨い鱈汁は食べられなくなりましたね。
特に天然岩海苔。大寒の雪が降ってからの雪海苔などは飛び値の飛び値。
彼是、10年近くは口にしていませんよorz
雄鱈や雪海苔が、もう少し安かったら良いのですけどね!
まあ、タラレバ言ってもしょうがない話ではあります(タラだけに爆)
正月の雑煮にも以前は、岩海苔は不可欠な食材。少々高くても購入して食べていましたが、余りにも高くて10年も入れていません。
もう、入れないで食べる事に慣れてしまい、無くても全然困りません(苦笑)
ほんまもんの鱈汁はもう口にできる事は無いと思いますが、雑煮には食べます。
雑煮にも岩海苔は無理ですから、三つ葉とか入れて我慢します。
昨年までは、黒バラ海苔(磯海苔)を入れていましたが、こちらは超不漁。
お店のメニューからも既に外しております。
仕入れはできますが、品質は落ちて値上げすると業者から言われました。
この時点で完全アウトですね。在庫が無くなった時点で終わる事にしました。
大変申し訳ありませんでした。ここにお詫び申し上げます。
品質が同じで値上げならば、売価をそれなりにあげれば良い訳ですが、品質を落として同価格もNGだと言うのに、品質が落ちての値上などは言語道断、お客様が絶対に納得はしませんからね!
さて、そんな事ですがご覧の皆様は鱈汁に入れる薬味はどうしますか?
いくら高くても天然岩海苔を入れますか?
それともネギで我慢しますか?
私の一番のお勧めは、ネギでも三つ葉でも入札でも無く「競り」です(爆)
何か少し書き足そうと思っただけですが、脱線の様ですね。
それでも、最後に「セリ」の落ちを入れたくて書いた確信犯ではありません!(爆)
鱈のどんがら汁(味噌仕立て)にセリは間違いなく合いますから!是非、試してみて下さい。
そして、最後の最後になりますうが、東京庵さんの蕎麦切も私は好きでお勧めですが、中華そばだってかなりのレベルでの旨さですよ!
事ほど左様で、平日の11時30分までは早割と言うサービスもあります。
あとは超人気の「カツ丼」もあります。他にもメニューは豊富なので是非ともお勧めしたい一軒です。
コメントを投稿するにはログインしてください。